1980 (2003) : 1980

演劇界の才人“KERA”ことケラリーノ・サンドロヴィッチの初監督作。それぞれ悩みを持つ三姉妹を主人公に、監督の青春時代に当たる’80年代の微妙な空気感をポップに表現している。キャスト:ともさかりえ、蒼井優、犬山犬子

1980 (2003) : 1980のストーリー

1980年12月9日、ニューヨークでジョン・レノンが殺害された翌日。都内にある星隆高校に、突然、一年間失踪していた元B級アイドル・一之江キリナこと、羽柴レイコ(ともさかりえ)が英語の教育実習生としてやって来た。この事態に慌てたのが、同じ高校に在籍する彼女の姉で教師の歌川カナエ(犬山犬子)と、妹で生徒のリカ(蒼井優)である。なんせ、レイコは男に惚れやすい体質で、それをネタにマネージャーの瀬戸が暴露本を出そうとしているくらいなのだから。案の定、ふたりの心配をよそに、初日から男子生徒・松浦(勝地涼)とデキてしまうレイコ。しかし、カナエとリカもそれぞれに問題を抱えていた。カナエは、夫の久男(みのすけ)がノーパン喫茶に行った(らしい)ことがきっかけでケンカ、実家に帰ったまま引っ込みがつかないでいる。リカは、ボーイフレンドで映画研究会OBの室井(吉永雄紀)の為に、300万円かけた自主映画でヌード・シーンのあるヒロインを演じることになっているのだ。そんな羽柴三姉妹、てんやわんやの騒動を巻き起こした末に、レイコは暴露本が原因で松浦と別れ、一時は元恋人の歌手・東馬健とよりを戻すも結局ふられ、カナエは久男と和解するが、その後、女を作られて離婚。せっかく撮った映画が全篇ピンボケだったリカも、誠意のない室井と別れる決意をするのだった。そして大晦日、傷心から立ち直った3人は、1980年最後の夕陽を眺めながら、素晴らしい世の中になっているであろう21世紀に想いを馳せる。

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