OL失踪事件の背景と行く末を、3世代の女の子たちの生き方を浮き彫りにしつつ描いた山内マリコの同名小説を映画化した青春ドラマ。主人公の春子を蒼井優、その行方を捜すグラフィティ・アートを拡散させる20歳の少女を高畑充希が演じる。監督はポップな作風で国内外で高い評価を受ける松居大悟。
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アズミ・ハルコは行方不明 (2016) : Japanese Girls Never Die のストーリー
独身で恋人もいない27歳の安曇春子(蒼井優)は、地方都市の実家で両親と祖母と一緒に暮らしている。老齢の祖母を介護する母のストレスが充満する実家は決して居心地のいいものではなく、会社に行けば社長(国広富之)と専務に「女は若いうちに結婚するべきだ」とセクハラ三昧の言葉を浴びせられる日々。そんななか、春子はふと自分の年齢を実感する。まだ27歳ではなく、もう27歳。若くはないということに……。20歳の愛菜(高畑充希)はとある地方都市の成人式の会場で、大学進学のため名古屋に行った中学時代の同級生・ユキオ(太賀)と再会。大学を中退し地元に帰ってきたユキオとなんとなく会って遊んだり、なんとなくセックスする間柄になっていく。ある日、ユキオの誕生日プレゼントを買いにレンタルビデオ店に行った二人は、そこでアルバイトをしていた同級生の学(葉山奨之)と再会する……。仕事の帰り道、運転する春子の車の目の前を制服姿の女子高生たちが駆け抜けていく。興味を覚えた春子は後を追って公園へ行くと、そこには暴行されて倒れている男の姿があった。その男は少し前に再会したばかりの同級生の曽我(石崎ひゅーい)であった。曽我を送り届けたその夜、二人は互いの虚しさを埋め合うように身体を重ね、付き合うという言葉はないまま、食事をしたり、買い物に行ったりする仲になっていく。久しぶりに心浮き立つ春子とは裏腹に、しばらくして曽我からの連絡が途絶えてしまう。そんな折、コンビニでアルバイトをする噂好きの同級生から、春子は衝撃の事実を聞かされるのだった……。ユキオと学はグラフィティアーティストのドキュメンタリー映画を観て、映画に登場する覆面アーティストのバンクシーに憧れ、グラフィティアートを始める。チーム名は、アメリカに実在する有名な落書きからとって“キルロイ”と決定。キルロイは“28歳・安曇春子の行方を探す張り紙”をモチーフに、春子の顔とMISSINGという文字を合わせグラフィティアートにして街中に拡散していく。一方、自分そっちのけで楽しむユキオと学に愛菜は怒り心頭。二人に強引に割って入り、アズミ・ハルコのグラフィティアートを一緒に広めていくのだった。ちょうどその頃、無差別に男たちを襲う謎の女子高生集団による暴行事件が巷を騒がせていた。インターネット上ではその事件と、アズミ・ハルコのグラフィティアートの関連が噂され……。
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